2008年02月15日

message in a bottle

どこかの見知らぬ誰かとコミュニケーションを取りたいという思いみたいなのは、いつの時代も変わらない人間の欲求だったりするのかな。The Policeの「Message in a Bottle」もそんなことを歌っていて、無人島に漂流した男が「SOS」っていうメッセージを瓶に詰めて海に流したら、1年後に同じ「SOS」っていうメッセージが入った1000億個の瓶が岸辺に打ち寄せられたっていうもの。これが「孤独なのはあなただけじゃない」という救いの歌なのか、それとも「自分だけが孤独だと思うなよ」という皮肉の歌なのか、そのへんはちょっとぼくには分からないけれど(Stingの書く歌詞は、どうも少しあざといというか、奥行きがない気がしてしまいます)。

ボトルメールっていうのは、どこかの誰かには確実にメールが届くしくみになっているのかな。現実の瓶入りの手紙が誰かに読まれる可能性っていうのは、たぶんかぎりなく0に近い奇跡みたいなものなんだと思う。永遠にだれにも届かないかもしれない、あるいは何年後かにふいに誰かに届くのかもしれない、そんなボトルメールがあったら、ためしにぼくも送ってみたくなるかもしれない。そんなメーラーの需要があるとも思わないけれど。

人類が過去に流したもっとも遠いところにある瓶入りの手紙は、いま無人惑星探査機ボイジャーとともに地球から100億km以上離れた宇宙を漂っている(現在の位置はココ)。通称「ゴールデンレコード」と呼ばれるこの手紙には、東洋や西洋のクラシックを含む様々な音楽も含まれていて、年代が分かるようウラン238同位体でコーティングされているんだって。グレン・グールドの弾くバッハの平均律クラヴィーア曲集は、宇宙人の耳(それがあればだけれど)にはどんなふうに聴こえるんだろうね。

ゴールデンレコードの中身を聴くことができるサイト。
http://goldenrecord.org/

posted by kuro at 19:46| Comment(0) | TrackBack(1) | くろのひとりごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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