ボトルメールっていうのは、どこかの誰かには確実にメールが届くしくみになっているのかな。現実の瓶入りの手紙が誰かに読まれる可能性っていうのは、たぶんかぎりなく0に近い奇跡みたいなものなんだと思う。永遠にだれにも届かないかもしれない、あるいは何年後かにふいに誰かに届くのかもしれない、そんなボトルメールがあったら、ためしにぼくも送ってみたくなるかもしれない。そんなメーラーの需要があるとも思わないけれど。
人類が過去に流したもっとも遠いところにある瓶入りの手紙は、いま無人惑星探査機ボイジャーとともに地球から100億km以上離れた宇宙を漂っている(現在の位置はココ)。通称「ゴールデンレコード」と呼ばれるこの手紙には、東洋や西洋のクラシックを含む様々な音楽も含まれていて、年代が分かるようウラン238同位体でコーティングされているんだって。グレン・グールドの弾くバッハの平均律クラヴィーア曲集は、宇宙人の耳(それがあればだけれど)にはどんなふうに聴こえるんだろうね。
ゴールデンレコードの中身を聴くことができるサイト。
http://goldenrecord.org/